02-16-15

芸術係数 札幌 「『関係性の美学』を読む ―なぜ参加・コミュニケーション・相互性はアートの問題なのか?」(全4回)

 
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美術館の展覧会でもアート・プロジェクトやイベントでも、観客の参加や観客との相互作用を取り込んだ作品や展覧会が数多く見られるようになりました。美術展を含む文化事業の採算性や数値的的評価が重視されるようになっている昨今、こうした作品が増えている理由はおそらく、それが好評を博しているためではないかと思いますし(統計的なデータを集めているわけではありませんが、少なくとも主催者側はそう考えていると思われます)、キュレーターにとってもプロジェクトの構成上便利なツールになっているからでしょう。一方でこのような作品には、アートとしての「質」に対して多くの批判が向けられてもいます。この評価の違いは社会的な立場の違いを(前者は主にキュレーターを含む事業主体、後者は主に批評家やアカデミシャン)反映するものでもあります。さて、両者は評価こそ正反対ですが、どちらも「観客の参加や観客との相互作用を取り込んだ作品」が評価され数も増加している現象を既成事実としてのみ捉え、現象そのものについて説得的な説明や検証をほとんどしていないという点で共通しています。言うまでもありませんが、「タイ料理を作って観客にふるまうこと」、「本やおもちゃを交換すること」、「展覧会に行って福引きをしてお土産をもらって帰ること」、「焼き芋を移動販売すること」などが、そのままコンテンポラリー・アートとして認められるはずはありません。キッチンのインスタレーションの見事さとか、ものを交換する人の所作のオリジナリティとか、景品のディスプレイの美しさとか、焼き芋の焼き加減と車のデコレーションの技巧そのものがそのまま評価の対象になるわけではないのです(評価の構成要素ではあるかも知れませんが)。こうした現象を成立させている固有の枠組みについて具体的に示されることがなければ、観客はアート・プロジェクトからただ楽しい経験を持ち帰るだけで満足してしまうのは当然でしょう。たとえ何かしらの疑問を抱いたとしても、自分たちが経験したことについて考えるための手がかりが何も与えられていなければ、「アートしてる」というような耳ざわりのよいキャッチコピーに誘導されるままに、「それでいいんだ」となるだけでしょう。それでいいわけがないんです。というわけで、こうした現象の源流と目されている(人によっては元凶と見なすかもしれませんが)ニコラ・ブリオーの著書「関係性の美学」を手がかりに、「なぜ参加・コミュニケーション・相互性はアートの問題なのか?」についてお話ししたいと思います。
「関係性の美学」は非常に癖のある文体で書かれており、また英訳には誤訳や解釈上の問題も多いため、現在出版に向けて進行中の日本語訳を反映した内容は、「関係性の美学」について分かったつもりになっている人にとっても(そう人ならなおのこと)得るものは大きいと思います。また四回の講義は基本的に「関係性の美学」の内容に添うものですが、補講では参加者の方の質問に答えたり、「関係性の美学」以前以後のブリオーの活動について補足したりするつもりです。皆様のご参加をお待ちしています。

辻憲行

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講義に関連して「参加型アート」について少しコメントします。昨日ツイートしたものをまとめました。

「参加型アート」といえば一般的には観客が能動的・自発的に制作プロセスに関わり、共同作業を経て何かを提示するものとして理解されているように思います。こうした理解に基づいて、「参加型アート」は作品よりもプロセスを重視する、見るものが何もない、だから批評の対象にならない、として批判されます。

このような「参加型アート」はワークショップ・モデルと呼び得るものですが、「関係性の美学」ではそれとは異なる「参加」の様態がいくつか紹介されています。本の中では「待ち合わせ」「連絡」「出会い」などと触知的に名付けられているものですが、そこで具体例として挙げられている作品は、観客が能動的に関わるものではなく、むしろアーティストが配置したオブジェに誘われて作品に巻き込まれているかのようです。そして「関係性の美学」ではどちらかというと後者の「参加」に重きが置かれているように思います。

つまり「参加」には観客のコミットメントを伴う能動的・自発的な強い参加と、オブジェ誘導されて行動する弱い参加の二種類があると考えられるわけです。もちろん能動的・自発的な参加それ自体が評価の対象になる訳ではないのと同様に、オブジェに誘導される参加もそれ自体で祝福されるべきものではありませんが。

最後に一言付け加えますが、リレーショナル・アートを非物質性を志向し、作品や作家の存在を解体しようとしていると見なすのは、少なくともブリオー自身の主張と紹介されている具体例の理解としては明確に誤りです。

詳細は講義にて。

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講義の補足情報として「関係性の美学」の構成についてツイートします。参加の検討材料になれば。まず「関係性の美学」は序文+六章立ての構成になっています。各章ごとの内容を大まかに書くと: 

第一章 関係的な形式 関係性の美学は何を対象とするのか、その対象には何が含まれるのか
第二章 1990年代のアート リレーショナル・アーティストは関係的な形式をどのように操作し、作品化するのか(リレーショナル・アートの作用モードの分類)
第三章 交換の時空間 リレーショナル・アートの社会的・歴史的位置付けについて
第四章 共存と可用性 作家論(フェリックス・ゴンザレス=トレス論)
第五章 関係性のスクリーン アートとテクノロジーおよびメディウム=メディアとの関係性について
第六章 形式の政治に向けて
前半 関係性の美学の社会(工学)的、政治的応用可能性について
後半 物象化の技巧としてのではなく、(異質発生的な)主体化作用としてのアート(ガタリの主体化論に基づく)

講義では序文から第三章までを中心にテーマに沿って話します。
おおざっぱに分けると序文から三章までが基礎編で第四章以降が応用編という感じですね。
第四章以降については一応ざっと触れようと思っています。あるいは補講で特に質問があれば答えます。

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先日の台北ビエンナーレでもキュレーターを務めたニコラ・ブリオーの『関係性の美学』から、札幌の新しい流れを読み解くイベントを開催します!

  昨夏開催された札幌国際芸術祭2014では、市民参加プロジェクト型の作品、プログラムが特に注目され、アーティストや参加者の達成感は並々ならぬものであったと言えます。同時期には、札幌市により「アートしてる」という標語のプロモートが行われるなど、「参加」「実施」「楽しさ」ということに着目されています。一方で、そうした関与自体が、「それがなぜアートなのか」という事を証明してくれるわけではありません。そうしたプロジェクトがアートの枠組みの中で実施されるのはなぜなのか。なぜ「関係」はアートから眼差しを向けられたのか。その源流を「リレーショナル・アート」を提唱したフランス人キュレーター、ニコラ・ブリオーの著作『関係性の美学』(1998年刊)を通じて探ります。プロジェクトに参加したひとりひとりが、「私の経験が、どのようにアートでありえるのか」を考える集中講義。講師にはキュレーター、翻訳者の辻憲行氏を迎え開催します。

■日程:2015年3月27日(金)〜3月29日(日)
■講師:辻憲行(「芸術係数」主宰、キュレーター、翻訳者)
■会場:さっぽろ天神山アートスタジオ 交流スタジオC

http://tenjinyamastudio.jp/

■企画:大下裕司
■会費(資料代) 各回1,500円/学割1,000円
(どれか1回だけの参加でも、全講義参加もどちらも大歓迎!)

<予約、参加方法について>
・メールでのご予約が可能です。
タイトルを【芸術係数予約】として頂き、本文に参加者のお名前、ご連絡先(電話番号)、参加講義(①〜④)を明記のうえ、 horkeu@gmail.com にご送信下さい。ご予約完了の旨、追って返信致します。

・こちらのイベント欄でもご予約を受け付けます。参加したい講義の番号と共にその旨ご記入下さい。

■実施スケジュール
3/27(金)
19:00〜20:30(90分)講義①テーマ: 変化する「アート」

3/28(土)
10:00〜11:30(90分)講義②テーマ:1990年代のアート
14:00〜15:30(90分)講義③テーマ:アーティストは何を見せ、私たちは何を見るのか
16:30〜 補講 …※講義参加者向け

3/29(日)
10:00〜11:30(90分)講義④テーマ:アートの価値

※各回30名程度

■アクセス
・地下鉄をご利用の場合
札幌市営地下鉄南北線:「澄川駅」西出口または北出口より徒歩11分/「南平岸駅」西出口より徒歩14分

・バスをご利用の場合
じょうてつバス[環56]:「平岸1条16丁目」下車、徒歩8分

・道外から飛行機でお越しの場合
-新千歳空港から空港連絡バス[円山バスターミナル行き]に乗車し、「地下鉄澄川駅前」にて下車、施設まで徒歩11分。(計約70分)
-新千歳空港からJRに乗車し「札幌駅」にて下車、地下鉄南北線「さっぽろ駅」より乗車し「澄川駅」にて下車、施設まで徒歩11分。(計約70分)
※施設専用の駐車場はありません。

 
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■講師
辻憲行(つじ・のりゆき)

 1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)、「ア・ワールド・ピクチュア」展(2013)。芸術係数主宰。

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■『関係性の美学』
(ニコラ・ブリオー著、1998年フランスにて刊)について

 フランス人キュレーターで批評家のニコラ・ブリオーが、当時美術批評やアカデミックな世界では無視されていた、「関係性」の探求を主題にする同時代のアーティストや作品の理論的背景を考察することを第一の目的としてまとめた論考集である。本書は2002年の英語版の刊行後、中国語や韓国語含んで現在までに12カ国語に翻訳されており、幅広い読者を獲得することとなっている。

「関係性の美学」は最初に公にされてから既に20年が経過するコンセプトではある。しかし2000年代広範に入ってリクリット・ティラバーニャやピエール・ユイグ、ドミニク・ゴンザレス・フォレステルらが世界的に評価を高め、後継世代とも言える、ティノ・セーガルやマーティン・クリード、スラシ・クソンウォンらが注目を集めるなど、その後も影響力を維持していると言えるだろう。

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11-19-13

芸術係数読書会:アートをめぐる1980年代の言葉を読む 131214 オーウェンス、クラウス、フォスター

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回は”Art in Theory 1900-2000″の第7章の第1部”The Critique of Originality”の中から、Craig Owens “The Allegorical Impulse: Towards a Theory of Postmodernism”とRosalind Krauss(extract from ‘The Originality of the Avant-Garde’)を中心に取り上げます。

“Art in Theory 1900-2000″は20世紀美術をめぐるアーティスト、思想家、批評家、美術史家のテキストの一部を抜き出したアンソロジーで、今回取り上げるのは、主に1980年代に書かれた論考を集めた第7章「ポストモダンの思想」第1部「オリジナリティの批判」に含まれる、ボードリヤール、ブルデュー、クレイグ・オーウェンス、クラウス、ハル・フォスター、シェリー・レヴィーン、アート&ランゲージ、バーバラ・クルーガー、ピーター・ハリー、フレデリック・ジェイムソン、ジェフ・クーンズ、ジュリア・クリステヴァらのテキストやインタビューです。

1950年代後半から70年代にかけ、アートの世界は観客の増加、メディウムと流通・消費形態の多様化によって大いに複雑化していきました。美術史的な動向を見ても、ネオダダ、ポップ・アート、ミニマル・アート、コンセプチュアル・アートの後、70年代のアートにはそれらと同じように名指されるような固有名を見つけるのは困難です。

1980年代はそうした流れの後に位置づけられ、何でもありの時代である一方で、シミュレーショニズムやネオ・エクスプレッショニズム(イタリアではトランス・アヴァンギャルディア、日本ではニュー・ペインティングなどと呼ばれました)など、新しい「ism」が生まれた時代でもあります。そして1990年代にアートはグローバル化し、大衆文化との融合が進み、インターネットやコンピューター・テクノロジーの発展もあり、その自明性が大きく揺らぐ事になりました。現在のアートワールドの状況を基礎付けているのは90年代に起きた変化ですが、その前史となる1980年代のアートはどのような思想・社会状況のもと展開され、どのように語られたのでしょうか。そしてそれはどのように1990年代を準備したのでしょうか。この読書会を通してその一端に触れる事が出来ればと思っています。

“Art in Theory 1900-2000″はそれぞれの論考の一部を抜き出してまとめたもので、いわゆる「いいとこ取り」の本です。もっと深く読みたいという方はぜひオリジナルのテキストに当たっていただければと思います。

読書会では基本的にこちらで作成した翻訳をもとに進行いたしますので,英語力はそれほど必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。

お申し込みはこちらから。

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日時:2013年12月14日(土)13:30-16:30
講師:辻憲行
場所:千早地域文化創造館
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)、「ア・ワールド・ピクチュア」展(2013)。芸術係数主宰。

お問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

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11-17-13

芸術係数読書会:マーサ・バスカーク「事業を創造すること−美術館と市場の間の現代美術」第6章を読む 131221

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回はMartha Buskirkの「Creative Enterprise」の第6章「Mobil Art Service」を取り上げます。

2012年に出版されたこの本は、芸術作品の制作、受容環境の変化をより広く生産、流通、消費形態の変化の中に位置づけ、その上で現代の表現活動を「事業を創造すること(Creative Enterprise)」として考察しようとするものです。

第6章「モービル・アート・サーヴィス」では、特に「関係性の美学」やリレーショナル・アート以降の社交場としてのアート、さらに言えばサーヴィス業としてのアートについて、第6回カリビアン・ビエンナーレをその最もラディカルな例として取り上げ、考察を始めます。アーティストのマウリツィオ・カテランとキュレーター(ジューイッシュ美術館)のイェンス・ホフマンがディレクターを務めたこの国際展は当時のグローバルな広がりを見せつつあったビエンナーレ/トリエンナーレ型の大規模国際展の事業形態をシミュレートした結果、作品のない展覧会として開催され大いに物議を醸すことになりました。

バスカークはそうした傾向に批判的な目を向けつつ、同時にそれを不可避的な現代美術の前提として受け入れ、ある種のオルタナティブな作品のあり方を見いだすため、様々な展覧会を含む芸術実践について考察しています。昨年出版の書籍ですので、取り上げられている事例も新しく、10年代以降のアートの方向性を知るヒントを得ることができるテキストになっています。

前回の開催から時間が経っておりますので、前回までの簡単なまとめを行った上で進めたいと思います。これまでにはニコラ・ブリオーの「関係性の美学」に対するランシエールやビショップの見解についても取り上げています。

読書会ではこちらで作成した翻訳をもとに進行いたしますので,英語力は必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。また、ご参加いただいた方はFacebookの読書会グループに登録させていただきますので、そちらで翻訳やスライドなどの資料を共有いたします。

マーサ・バスカーク(Martha Buskirk)
モンセラート美術大学教授。1994年から現職。2005年から2013年までMITの客員研究員。近著に現代における物質と作家性のあり方の変容について考察した「現代アートという不確かな対象」(2003, MIT Press)。その他の著作に「デュシャン効果」(1996, MIT Press)、「傾いた弧の破壊:ドキュメント」(1990, MIT Press)など。

お申し込みはこちらから。

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日時:2013年12月21日(土)13:30-16:30
講師:辻憲行
場所:あんさんぶる荻窪 第一会議室
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 167-0051
住  所: 東京都杉並区荻窪5-15-13 1F
電話番号: 03-3398-3191
アクセス:
JR 荻窪駅西口下車 (南側) 徒歩3分
東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅西口下車 徒歩3分
都バス・西武バス 荻窪駅下車 南口徒歩2分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

お問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

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10-31-13

芸術係数読書会:ローレンス・アロウェイ「ネットワーク:システムとしてのアートワールド」を再読する

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回はLawrence Allowayの「Network:The Art World Described as a System」を再読します。

「ネットワーク:システムとしてのアートワールド」はアートフォーラム誌の1972年9月号に掲載された論考です。当時のますます複雑化しつつあるアートワールドの状況を、17世紀の版画制作技術の進歩による美術品の生産/消費量の増大から、18世紀に単を発し1960年代につづく受注制作でない芸術作品の一般化を経て成立した、一つの産業構造として読み解くこころみがなされています。1972年という年はロバート・スミッソンがインタビューで芸術家が自らの作品の価値生産から排除されていることを嘆き、「アーティストが取り込まれている装置の探求、という1970年代に現れた重大な課題は、ますます重要さを増」(1)す、と答えた年でもあります。アロウェイの論考は、このスミッソンの予言への一つの応答であると言えるでしょう。また、現代のアートワールドにも通じる構造を読み取ることもできるかもしれません。

著者のローレンス・アロウェイは「Pop Art」という言葉を作った人物として知られ(2)、戦後のアメリカ美術のイギリスへの最大の紹介者であり、またキャリアの全体を通じてアンチ-アカデミックな態度を貫いた人物です。また、初期には批評家として、Independent Group(IG)にも参加しました。IGは1952年から1955年まで活動したインフォーマルなアーティスト・グループで、メンバーには画家、彫刻家、建築家、批評家などが含まれました。彼らは当時の大衆文化を作品に多く取り入れたことでも知られ、英国・米国双方のポップ・アートの先駆的存在として見なされています。アロウェイはICA館長を務めた後、活動の場を米国に移し、グッゲンハイム美術館キュレーター、Artforum編集者となりました。

(1)Bruce Kurtz, ed., “Conversation with Robert Smithon on April 22nd 1972”
(2)これについてはアロウェイ自身がそう答えているが、IGの創設者ジョン・マクヘイルが先にその言葉を用いていたという彼の息子からの証言もある。

読書会ではこちらで作成した翻訳をもとに、具体的な作品のスライドを参照しつつ進行いたしますので,英語力はそれほど必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。

お申し込みはこちらから。

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日時:2013年11月15日(金)19:00-21:30
場所:あんさんぶる荻窪 第一会議室
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:8名(要予約)
郵便番号: 167-0051
住  所: 東京都杉並区荻窪5-15-13 1F
電話番号: 03-3398-3191
アクセス:
JR 荻窪駅西口下車 (南側) 徒歩3分
東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅西口下車 徒歩3分
都バス・西武バス 荻窪駅下車 南口徒歩2分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

お問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

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10-27-13

芸術係数読書会:ダン・グレアム「雑誌上の作品:コンセプチュアル・アートの歴史」と「プロデューサーとしてのアーティスト」を読む

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回はDan Grahamの”The Artist as Producer”と”My Works for Magazine Pages:’A History of Conceptual Art'”を取り上げます。

この二つのテキストでグレアムは、ポップ・アートからミニマル・アートを経てコンセプチュアル・アートにいたる流れを、「ティーン・エイジャーという階級」の登場と、マス・メディアによる美術史制度への介入を一つの契機として語っています。

60年代後半に生じたコンセプチュアル・アートが先行する時代の表現とどのように関係しているのかについて、社会的、経済的、文化的側面から解き明かす論考です。関心をお持ちの皆様の幅広いご参加をお待ちいたしております。

読書会では、テキスト中で取り上げられた作品などをスライドで紹介しながら、具体的に議論の内容が理解しやすいよう進行いたします。なお、読書会は日本語訳をもとに進めますので、特に英語力は必要ではありません。お気軽にご参加ください。

お申し込みはこちらから。

ダン・グレアムは1960年代後半から批評活動に平行して雑誌上で広告に擬態した作品を発表し始め、70年代に入るとケーブルTVやビデオなど当時の新しいメディアを用いた作品に移行し、さらに80年代には建築と彫刻作品のハイブリッドとしての「パヴィリオン」シリーズを世界中で展開しています。彼はまた当時のユース・カルチュアと現代美術との間の人的交流のハブ的存在であったことでも知られています。

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日時:2013年11月30日(土)13:30-16:30
講師:辻憲行
場所:千早地域文化創造館
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

お問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

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10-27-13

芸術係数読書会:ブリオーとランシエールを読む 20131124

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回はJacque Ranciereの”Emancipated Spectator”とNicolas Bourriaudの”Precarious recarious Constructions-Answer to Jacques Rancière on Art and Politics”を取り上げる勉強会の2回目です。

ブリオーのテキストはランシエールによる「関係性の美学」批判(「関係性の美学」はアートにおけるモラル・リバイバルに過ぎない)に応答するために書かれたものです。ランシエールの「Emancipated Spectator」の該当箇所を上げながら、ブリオーは、ランシエールの見るアートの政治的意義は、「関係性の美学」で取り上げられているアーティストたちの作品の中で、まさに試みられているのであり、ランシエールの批判は彼らの作品の形式的側面を見誤っているが故に生じている、と反論しています。その上で、彼はそれらの作品の政治的意義を、その「Precarious」な存在条件に見ています。

読書会では、著書「Emancipated Spectator」の元になったランシエール自身による2007年の同名の講演原稿とブリオーによる同書への応答を元に、ランシエールの批判とブリオーの応答を比較しつつ、アートの形式性と政治性の関係について検討します。
「Emancipated Spectator」では、19世紀初頭の教育者であるジョセフ・ジャコトーの教育理論を考察したランシエールの著作『無知な教師』を引き合いに出し、演劇における観客を解放しようとする試みが、むしろ抑圧的に機能してしまう点が指摘されており、ブリオーへの批判もそれに基づいていると考えられます。

第2回となる今回はブリオーからの応答である”Precarious recarious Constructions-Answer to Jacques Rancière on Art and Politics”を中心に読み進めたいと思います。前回の読書会では間に合いませんでしたが、フランス語版の”Le spectateur émancipé”の該当箇所(ブリオーとリクリット・ティラバーニャへの名指しの批判は英語版では、なぜか削除されています)も参照したいと思っています。11月初旬には日本語訳が出版される予定とのことですので、興味のある方はそちらもご参照ください。

読書会では、テキスト中で取り上げられたアーティストのイメージをスライドで紹介しながら、具体的に議論の内容が理解しやすいように進行いたします。なお、読書会は日本語訳をもとに進めますので、特に英語力は必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。また、2回目ですが、議論は十分フォローできるように冒頭に前回のあらすじを紹介します。

お申し込みはこちらから。

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日時:2013年11月24日(日)13:30-16:30
講師:辻憲行
場所:千早地域文化創造館
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


大きな地図で見る

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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

お問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

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10-20-13

芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア」展クロージングトーク

 
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芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア:How do you make a world picture?」展のクロージングトークのお知らせです。

展覧会最終日にギャラリートーク形式で本展キュレーターの辻憲行(芸術係数)が展覧会の背景や各作品について話します。インターネット、アメリカ、3.11、画像、想像力(フィクション)と現代のリアリティ、アーティストの役割などがキーワードになると思います。

当日は参加アーティストも一部参加し、自作や他の作家の作品へのコメントをお願いしたいと思います。*参加するアーティストは決定次第順次公開します

作品を前に飲み物片手のざっくばらんな雰囲気のトークになります、ぜひお気軽にご参加下さい。

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芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア」展クロージング・トーク
日 時:2013年11月3日(日)15:00-
入 場:500円(カフェメニューからワンオーダーをお願いします)
出 演:辻憲行(芸術係数)+参加アーティスト
主 催:芸術係数
協 賛:株式会社リコー、HappyPrinters原宿
協 力:EARTH+GALLERY、CASHI、ミキリハッシン
会 場:EARTH+ GALLERY(アースプラスギャラリー)
住 所:〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
アクセス:
東京メトロ東西線 木場駅3番出口から徒歩7分
東京メトロ東西線/都営地下鉄大江戸線 門前仲町駅1番出口から徒歩10分
東京都現代美術館から東西線木場駅方面へ徒歩10分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、芸術係数プレゼンツ藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

会場:
EARTH+GALLERY
〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
tel/fax 03-5809-9949
info@coexist-tokyo.com
coexist-tokyo.com

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10-15-13

芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア」展ギャラリートーク

 
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今井新《トラベル・オン・ザ・ディスプレイ》2013
 

芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア:How do you make a world picture?」展の関連トークイベントのお知らせです。

ギャラリートーク形式で本展キュレーターの辻憲行(芸術係数)が展覧会の背景や各作品について話します。グローバリゼーション、アメリカ、3.11、現代美術、想像力(フィクション)と現実(政治)、アーティストの役割などがキーワードになると思います。

当日は参加アーティストのうち藤城嘘、チバガク、今井新が在廊予定です。自作や他の作家の作品へのコメントなども聞くことが出来ると思います。

作品を前に飲み物片手のざっくばらんな雰囲気のトークになります、ぜひお気軽にご参加下さい。

**出演者に変更がございますので、ご注意下さい!


 

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芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア」展ギャラリートーク
日 時:2013年10月19日(土)15:00-
入 場:500円(カフェメニューからワンオーダーをお願いします)
出 演:辻憲行(芸術係数)、藤城嘘、チバガク、今井新
主 催:芸術係数
協 賛:株式会社リコー、HappyPrinters原宿
協 力:EARTH+GALLERY、CASHI、ミキリハッシン
会 場:EARTH+ GALLERY(アースプラスギャラリー)
住 所:〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
アクセス:
東京メトロ東西線 木場駅3番出口から徒歩7分
東京メトロ東西線/都営地下鉄大江戸線 門前仲町駅1番出口から徒歩10分
東京都現代美術館から東西線木場駅方面へ徒歩10分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、芸術係数プレゼンツ藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

会場:
EARTH+GALLERY
〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
tel/fax 03-5809-9949
info@coexist-tokyo.com
coexist-tokyo.com

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09-18-13

芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア:How do you make a world picture?」展

 
AWPチラシ表最終
今井新《トラベル・オン・ザ・ディスプレイ》2013
 

芸術係数はこの度、芸術係数プレゼンツ「ア・ワールド・ピクチュア:How do you make a world picture?」展を開催いたします。なお、本展はEARTH+GALLERYのご協力の上、同ギャラリーを会場として開催されます。

万人に共有される物語が失われ、暗号のようにバラバラで複雑に組み合わされた世界をあるまとまりをもって描き出す試み。現代のアーティストの課題はこう言い換える事も可能だろう。タイトルに記された問い「あなたはどのように世界を描くのか?」は、アーティストが見る現在の世界の姿への問いであるとともに、彼らが導こうとする世界の姿についての問いでもある。
参加アーティストたちの描き出す「画像」には、このバラバラな世界を結びつける何か、国家、経済、文化、あるいは彼ら自身の夢、思想、欲望たちが、亡霊のように立ち現れてくるだろう。

参加アーティスト:
チャン・ヨンへ重工業
chloma
今井新
藤城嘘
hatra + カガリユウスケ
梅沢和木
チバガク
ショーン・スナイダー
古郷卓司

初日のレセプション・パーティーには作家(一部除く)も在廊いたします。また、展覧会期間中にはギャラリートークなどを開催予定です。会場はカフェ併設となっておりますので、食事やお飲物を楽しみながらご鑑賞いただけます。

*オープニング・レセプション:2013年10月12日(土)18:00-21:00(オープニング当日のみ展覧会への入場は18:00からとなります。ご了承ください)
**関連イベントの情報につきましては芸術係数及びギャラリーのHPで変更・更新の可能性がございます。よろしくお願い申し上げます。

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芸術係数プレゼンツ:「ア・ワールド・ピクチュア」展
会 期:2013年10月12日(土)-11月4日(日)*月曜休廊
開廊時間:11:00-19:00(*19:00以降はバー・タイムとなります)
〔初日10月12日(土)は18:00に開場いたします〕
入 場:無料
*会期中のトークイベントなどは別途参加料の設定があります。
企 画:辻憲行(芸術係数)
主 催:芸術係数
協 賛:株式会社リコー、HappyPrinters原宿
協 力:EARTH+GALLERY、CASHI、ミキリハッシン
会 場:EARTH+ GALLERY(アースプラスギャラリー)
住 所:〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
アクセス:
東京メトロ東西線 木場駅3番出口から徒歩7分
東京メトロ東西線/都営地下鉄大江戸線 門前仲町駅1番出口から徒歩10分
東京都現代美術館から東西線木場駅方面へ徒歩10分


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プロフィール

チャン・ヨンへ重工業(Young-hae Chang Heavy Industries)
韓国出身のチャン・ヨンへと、米国出身のマーク・ヴォージュによるユニット。ソウルを拠点に活動。テキストアニメーションと映像、音楽を組み合わせた作品は世界20ヵ国以上で公開され、それぞれの言語で制作される。テート美術館(ロンドン)、ポンピドゥー美術館(パリ)、ホイットニー美術館、ニューミュージアム(NY)、ゲッティ美術館(ロサンジェルス)など、世界各国の美術館で作品発表。また光州ビエンナーレ、メディア・シティ・ソウル、ヴェネツィア・ビエンナーレ、サンパウロ・ビエンナーレ、イスタンブール・ビエンナーレなど主要な国際展に参加している。

chloma(クロマ)
画面の中の世界とリアルの世界を境なく生きる現代人のための環境と衣服を提案する、鈴木淳哉と佐久間麗子によるファッションレーベル。2013年7月、「被験者」をテーマに、パラレル世界の3.11以後をイメージしたコレクションを発表。東浩紀編集「思想地図β3」でのオリジナルコスプレ衣装制作や、現代アート作家・梅沢和木とのコラボレーション、きゃりーぱみゅぱみゅ等著名アーティストの衣装制作など、インターネットやキャラクター文化へと、モードの手法で切り込む事に挑戦している。

今井新(いまい・あらた)
1992年生まれ。港北ニュータウンで育つ。2009年、ホームレスのインタビュー映像に基づく映像インスタレーション《上野公園。ホームレス。五十嵐さん。》を発表。以来、都市における様々な事象を「取材」し、映像やドローイングによって独自のナラティブに再構成する形式の作品に取り組み続けている。2013年個展《ここにあるだけの記憶を煙にからませて》を開催。

藤城嘘(ふじしろ・うそ)
1990年生まれ。日本大学芸術学部美術学科在籍。美術作家。作家活動に平行して、集団制作/展示企画活動を展開する。「カワイイ」・「萌え」などの日本的/データベース的感性をベースに、キャラクターの存在論を問う絵画作品を制作する。個展「モストポダン」(2010)、芸術係数プレゼンツ藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。カオスラウンジとして「破滅*ラウンジ」(2010)、F/T2011主催作品「カオス*イグザイル」、「受け入れ」展(2012)など。

hatra(ハトラ)
2010年より「部屋」を主題に居心地のよい服を提案するパーカーメーカー。「ネオコス展」(2010年)、「【新しい】カオス*ラウンジ【自然】」(2010年)、「Future Beauty」(2012年)等への出展のほか、コスプレイヤーうしじまいい肉の衣装製作も数多く担当する。 www.hatroid.com

カガリユウスケ
カバン作家。素材に独自の加工(壁の塗装など)を施したカバンを制作している。主な個展にwall-01-03(2007-9)、「100念の壁」(2011)、「虚像の質感」(2012)など。本展にはhatraとのコラボレーションにて参加。

梅沢和木(うめざわ・かずき)
1985年生まれ。美術家。武蔵野美術大学映像学科卒業。ネット上の画像を集め再構築し、アナログとデジタル、現実と虚構の境目を探る作品を制作し、発表している。主な個展に「エターナルフォース画像コア」(2009)、「美しい画像コア」(2010)、「大地と無主物コア」(2012)、「梅沢和木回顧展」、「エクストリームAR画像コア」(共に2013)など。カオス*ラウンジとして2010年に「カオス*ラウンジ2010 in 高橋コレクション日比谷」や「破滅*ラウンジ」などの展示に参加。主なグループ展に、「隠喩としての宇宙」展(2012)、LOVE展:アートにみる愛のかたち―シャガールから草間彌生、初音ミクまで」(2013)など。

チバガク
東京生まれ。都市部の日常的風景の写真をフォトショップで加工し、日常/非日常、自生的/構成的、自然/人工という二項対立とその不確定性について考察する画像を制作。

ショーン・スナイダー(Sean Snyder)
1972年アメリカ生まれ。現在キエフとベルリンを拠点に活動。ヴィデオ、写真、テキストに基づいた彼の作品は、テクノロジーによって生産されたイメージ、そしてモンタージュやプロパガンダ技術の使用に関する体系的なリサーチの帰結である。建築プロジェクトをモチーフにした作品も多く、丹下健三の「スコピエ計画」に取材した作品「修正主義者の連帯モデル」(2004-2005)を制作した。ポルティクス(フランクフルト 2005)、分離派会館(ウィーン 2005)、ステデリック美術館CS(アムステルダム 2007)、ICA(ロンドン 2009)、ギャラリー・ノイ(ベルリン)、ギャラリー・シャンタル・クルーセル(パリ)、リッソン・ギャラリー(ロンドン)などで数多くの個展を開催し、イスタンブール・ビエンナーレ、光州ビエンナーレ、マニフェスタなどの国際展を含む多数のグループ展に参加、昨年はサンフランシスコのCCA Wattisで開催された「When Attitudes Become Form Become Attitudes」展に作品を発表。

古郷卓司(こごう・たくじ)
福岡市在住。ソロ・アーティストとして国内外で作品を発表する他、国際的なコラボレーションのためのプラットフォーム *CANDY FACTORY PROJECTSを主宰。2007年より北九州国際ビエンナーレ、ディレクター。2012年以降は「北九州ビエンナーレ ・ワールド・ツアー」としてベルリン、シンガポール他でプロジェクトを展開中。その他のキュラトリアル・プロジェクト「ブギ・ウギ・ワンダーランド」秋吉台国際芸術村(山口県、2003)、「スクリーム」ファルグファブリケン(スウェーデン、2004)など。また、ソロではリンマン・ギャラリー(スウェーデン、2012)シュトゥットガルト美術館(ドイツ、2010)、「メディア・スコープ」ニューヨーク近代美術館(2007)、横浜トリエンナーレ2001など多くの個展や国際展へ参加。ジョン・ミラーとのユニット「ロボット」では、ニュー・ミュージアム(2013) 、メトロピクチャーズ・ギャラリー(2011)などで作品を発表している。http://artonline.jp/

辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、芸術係数プレゼンツ藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

会場:
EARTH+GALLERY
〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
tel/fax 03-5809-9949
info@coexist-tokyo.com
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08-06-13

芸術係数読書会:ブリオーとランシエールを読む

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回はJacque Ranciereの”Emancipated Spectator”とNicolas Bourriaudの”Precarious recarious Constructions-Answer to Jacques Rancière on Art and Politics”を取り上げます。

ブリオーのテキストはランシエールによる「関係性の美学」批判(「関係性の美学」はアートにおけるモラル・リバイバルに過ぎない)に応答するために書かれたものです。ランシエールの「Emancipated Spectator」の該当箇所を上げながら、ブリオーは、ランシエールの見るアートの政治的意義は、「関係性の美学」で取り上げられているアーティストたちの作品の中で、まさに試みられているのであり、ランシエールの批判は彼らの作品の形式的側面を見誤っているが故に生じている、と反論しています。その上で、彼はそれらの作品の政治的意義を、その「Precarious」な存在条件に見ています。
読書会では、著書「Emancipated Spectator」の元になったランシエール自身による2007年の同名の講演原稿とブリオーによる同書への応答を元に、ランシエールの批判とブリオーの応答を比較しつつ、アートの形式性と政治性の関係について検討したいと思います。

読書会では、テキスト中で取り上げられたアーティストのイメージをスライドで紹介しながら、具体的に議論の内容が理解しやすいように進行いたします。なお、読書会は日本語訳をもとに進めますので、特に英語力は必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。

お申し込みはこちらから。

===
日時:2013年8月31日(土)13:30-16:30
講師:辻憲行
場所:千早地域文化創造館
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

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芸術係数
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