05-03-13

芸術係数読書会:アーサー・ダントー「アートワールド」を再読する

Arthur C. Dantoの「The Artworld」読書会のお知らせです。

「アートワールド」はアーサー・ダントーが1964年のアメリカ哲学学会で行った発表原稿に基づく論考です。ここでダントーは20世紀の美術を言語ゲームとして考察します。そのゲームのルールを定め判定を下すのが「アートワールド」というわけです(ダントーはそれを「芸術理論や美術史の知識が生み出す空気」と定義しています)。

言語ゲームとしての芸術が20s世紀に始まったことには、とりわけ後期印象派による絵画表現の核心が影響しているとダントーは考えます。それによりアートを記述するための述語が増えた(「芸術は再現である」に加えて「芸術は表現である」という記述が可能になった)ことが言語ゲームを可能にしたのです。

こうしたアートに関する可能な記述の考察を通じてダントーは、彼の同時代の作品(ラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズ、オルデンバーグ、とりわけウォーホルの「ブリロ・ボックス」)の芸術的価値を認知させ、後のコンセプチュアル・アートの可能性を開いたという事ができるでしょう。

読書会は日本語訳をもとに進めますので、特に英語力は必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。

お申し込みはこちらから。

*本読書会は、定員に達しましたので、申し込み受付を終了させていただきます。ありがとうございました。なお、キャンセルが出た場合には、あらためて告知いたします。

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日時:2013年5月19日(日)13:30-16:50
講師:辻憲行
場所:渋谷区神宮前区民会館
*会場をご確認ください
参加費:1,400円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:7名(要予約)
郵便番号: 150-0011
住  所: 東京都渋谷区神宮前 6-10-14 3F
電話番号: 03-3409-4565
アクセス:
JR 原宿駅 徒歩8分
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅4番出口 徒歩1分
都バス[池86][早81]系統「表参道」停留所 徒歩2分


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05-01-13

芸術係数読書会:クレイグ・オーウェンス「作品からフレームへ、あるいは、「作者の死」後、生き残るものはあるか?」を再読する

 

 

Craig Owensの「From Work to Frame, or Is There Life After “The Death of the Author”?」の読書会のお知らせです。

「作品からフレームへ、あるいは、「作者の死」後、生き残るものはあるか?」は、オーウェンスがエイズによって病死した後(1992年)に出版された「Beyond Recognition: Representation, Power, and Culture」所収の論考です。

ここでオーウェンスが注目するのは、1960年代後半から70年代にかけて制作された芸術作品や論考に見られる一つの傾向です。オーウェンスはそれを「作者の死」(バルト)であるとし、それが1970年代以降のアート(ポストモダン・アート)の基本的条件の一つであることを見いだします。

オーウェンスはそれによって浮上することになる読者/鑑賞者が単純に作者の地位を埋めるという考えをとらず、「私たちは、作者が消えた後に残された空白を検証しなければならない。私たちはその裂け目と断層、そして新しい境界線を注意深く検証することによって、その場所を再び埋めなければならない。私たちは、この消滅から生まれた機能の動勢を窺わねばならないのです」というフーコーの立場に同意します。

オーウェンスは、「作者の死」という「消滅から生まれた機能の動勢」が、単に作品の価値判断におけるアーティストの優位性の低下だけを意味するわけではなく、モダン・アートの歴史において抑圧されていた様々な要素の浮上の兆候である、と捉えます。そしてマルセル・ブロータース、ダニエル・ビュレン、マイケル・アッシャー、ハンス・ハーケ、ルイーズ・ローラーなどの作品の分析を通じて、彼らの作品がそうした要素を可視化するためのフレームとして機能しているとみなすのです。

読書会では、テキスト中で取り上げられたアーティストのイメージをスライドで紹介しながら、具体的に議論の内容が理解しやすいように進行いたします。なお、読書会は日本語訳をもとに進めますので、特に英語力は必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。

お申し込みはこちらから。

<参考図書>
ロラン・バルト「作者の死」(『物語の構造分析』所収)

<関心があれば>
クレイグ・オーウェンス「他者の言説」(『反美学』所収)
ミシェル・フーコー「作者とは何か?」(フーコー・コレクション〈2〉文学・侵犯 (ちくま学芸文庫)所収 )

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日時:2013年5月17日(金)18:30-20:50
講師:辻憲行
場所:渋谷区神宮前区民会館
*会場をご確認ください
参加費:1,400円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:7名(要予約)
郵便番号: 150-0011
住  所: 東京都渋谷区神宮前 6-10-14 3F
電話番号: 03-3409-4565
アクセス:
JR 原宿駅 徒歩8分
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅4番出口 徒歩1分
都バス[池86][早81]系統「表参道」停留所 徒歩2分


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03-01-13

芸術係数@genron cafe エキソニモ×辻憲行「夜の世界のネット・アート」

 
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Photo: Nonoko Kameyama
 

今回の芸術係数は日本のネット・アートの草分け的存在であるエキソニモをお招きし、カリフォルニアン・イデオロギーに象徴されるハッカー文化に根差した表現と、日本の「残念な」インターネット文化に根差した、例えばインターネットを「新しい自然」と呼んだカオス*ラウンジや集まる人々それぞれが多数のリンクを持ち寄るハイパーテキストとしての家とでも呼ぶべき「渋家」の活動、二つのネット・アートの分断をゆるやかに繋ぐプラットフォームの可能性について、彼らのこれまでの活動を紹介しつつ、特に最近の二つのプロジェクト「The EyeWalker」と「インターネット ヤミ市」にフォーカスして考察します。

*タイトルの「夜の世界」は情報社会学者の濱野智史氏の造語で、欧米的な市民社会が代表する「昼の世界」に対し、社会的に「くらい」存在である「日本のサブカルチャーやインターネット環境」を指す言葉です。私たちはこの言葉を椹木野衣氏の「悪い場所」に直接対応する言葉として捉え、後者が空間的な比喩であるのに対して前者は時間的な比喩であることに可能性を見いだしています。

ご予約はこちらです:http://peatix.com/event/10850/

*チケットご購入の際は、チケッティングサイトに記載の注意事項をご確認の上、お申し込みください。

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芸術係数@genron cafe エキソニモ×辻憲行「夜の世界のネット・アート」
日時:2013年3月23日(土) 19:00開演(21:00終了予定)
講 師:エキソニモ
進 行:辻憲行
参加費:前売/2000円 当日/2500円 (すべて1ドリンク付き)お申し込みはこちら
※当日、友の会会員証/学生証提示で、前売券は500円キャッシュバック、当日券は1000円キャッシュバック
会 場:ゲンロンカフェ
お問合わせ:03-5719-6821 / 03-6417-9230 cafe.info@genron.co.jp
アクセス:
JR五反田駅から徒歩3分
東急大崎広小路駅から徒歩4分

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エキソニモ(EXONEMO)
怒りと笑いとテキストエディタを駆使し、さまざまなメディアにハッキングの感覚で挑むアートユニット。千房けん輔と赤岩やえにより1996年よりウェブ上で活動開始。2000年より活動をインスタレーション、ライヴ・パフォーマンス、イヴェント・プロデュース、コニュニティ・オーガナイズなどへと拡張し、デジタルとアナログ、ネットワーク世界と実世界を柔軟に横断しながら、テクノロジーとユーザーの関係性を露にし、ユーモアのある切り口と新しい視点を携えた実験的なプロジェクトを数多く手がける。国内外の展覧会やフェスティバルで活躍。2006年《The Road Movie》がアルス・エレクトロニカ ネット・ヴィジョン部門でゴールデン・ニカ賞を受賞。2010年に東京TDC賞で《ANTIBOT T-SHIRTS》がRGB賞を受賞。IDPW正会員。

辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)。芸術係数主宰。

主催:
ゲンロンカフェ

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02-24-13

芸術係数読書会:レイチェル・グリーン「インターネット・アート」を読む まとめ回

 

 

Rachel Greeneの「Internet Art」の読書会 まとめ回のお知らせです。

アートには、私たち人間と世界との関わりを知覚可能な表現に変化する側面があります。そこに注目すれば、芸術表現の変遷は、人間が世界を把握する枠組み、つまりテクノロジーの変遷に対応してきた歴史として見る事も可能でしょう。現代に生きる私たちと世界との関係はコンピューター、とりわけ1990年代に爆発的に普及し、2000年代には一気に日常生活のインフラにまで発展したインターネットというテクノロジーに大きな影響を受けています。本書は、ネット環境(とその前史としてのディジタルテクノロジーも含む)と、それが生み出した概念やメディアとアートとの影響関係の歴史を広範に扱っています。

読書会では、ナム・ジュン・パイクら初期のメディア・アートは当然の事として、コンセプチュアル・アートからハプニング、シミュレーショニズム、リレーショナル・アートにいたるまでの作品をネットやディジタルメディアが可能にしたテクノロジーとの影響関係において読み解く序章から読み進めます。これまでの読書会同様、スライドを多用して、可能な限り実際の作例を紹介しながら、具体的にイメージしやすい形で進行いたします。

特に今回のまとめ回では序章の終盤部分を読み進めるとともに、1960年代後半に現れた、プレ・インターネット時代のメディア・アート史をいくつかの展覧会の紹介とともに、見て行きたいと思います。

なお、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。

お申し込みはこちらから。

*本読書会は、定員に達しましたので、申し込み受付を終了させていただきます。ありがとうございました。なお、キャンセルが出た場合には、あらためて告知いたします。

*今回は予約制となっておりますので、前々日18:00以降のキャンセルにつきましては、参加料のお振込をお願いいたします。

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日時:2013年3月17日(日)13:30-16:50
場所:渋谷区神宮前区民会館
*会場をご確認ください。
参加費:学生 600円/一般 1,200円
定 員:7名(要予約)
郵便番号: 150-0011
住  所: 東京都渋谷区神宮前 6-10-14 4F
電話番号: 03-3409-4565
アクセス:
JR 原宿駅 徒歩8分
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅4番出口 徒歩1分
都バス[池86][早81]系統「表参道」停留所 徒歩2分


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01-22-13

芸術係数読書会SF:パメラ・リー「世界はフラットである/世界の終わりー村上隆とポスト・フォーディズムの美学」

 

Pamela M Lee “The World is Flat/The End of the World: Takashi Murakami and the Aesthetics of Post-Fordism”の読書会です。

芸術係数では、スーパー・フラットについての論考を継続的に取り上げる読書会を開催します。

最初に取り上げるのは、パメラ・リーの”Forgetting the Artworld”所収の「世界はフラットである/世界の終わりー村上隆とポスト・フォーディズムの美学」です。

この論考は、村上隆の作品の根底にある思想を日本の自動車産業を支えた(特にトヨタ式と呼ばれる)生産システムとの関連において分析するものです。
そうしたアプローチを取ることでリーは、村上の芸術をオタク的意匠を用いた新しい日本趣味の観点からではなく、日本とアメリカの政治的、経済的関係性の構造から、
そしてまたグローバリズムとコンピューター/インターネット技術の進展によって生じた、世界的な生産様式の変化という観点から分析することを可能にします。

著者のパメラ・リーはスタンフォード大学教授(美術史)。イェール大学を卒業後、ハーヴァード大学で博士号取得。専門は近現代美術理論と批評、特に1960年代および70年代の美術。オクトーバー、アートフォーラムなどへの寄稿多数。主著には「破壊され行くオブジェ:ゴードン・マッタ・クラークの作品」(2000)、「時間恐怖症:1960年代の芸術における時間について」(2006)、「アートワールドを離れて」(2012)などがあります。

スーパーフラットは誕生から10年以上を経てなお欧米圏では日本の現代美術の最新の理論として批評的考察の対象であり、また大学教育の場でも教えられています。芸術係数は日本の現代アートのさらなる未来を描くためにはポスト・スーパーフラットについての考察が必要であり、スーパーフラットを芸術理論として真摯に受け止め、それに応答することが不可欠であると考えます。この読書会はそのための試みの一つです。スーパーフラットについて英語圏ではどのように論じられ、受容されているのか、ご関心のある方はぜひお気軽にご参加ください。

当日参加も可能です、こちらにご連絡ください。

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芸術係数読書会SF:パメラ・リー「世界はフラットである/世界の終わりー村上隆とポスト・フォーディズムの美学」
日時:2013年2月16日(土) 13:30-17:30
講 師:辻憲行
参加費:1,800円(お茶とお菓子付き)
定 員:20名
会 場:EARTH+ GALLERY(アースプラスギャラリー)
住 所:〒135-0042 江東区木場3-18-17 1F
アクセス:
東京メトロ東西線 木場駅3番出口から徒歩7分
東京メトロ東西線/都営地下鉄大江戸線 門前仲町駅1番出口から徒歩10分
東京都現代美術館から東西線木場駅方面へ徒歩10分


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辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)。芸術係数主宰。

協力:
EARTH+GALLERY
〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
tel/fax 03-5809-9949
info@coexist-tokyo.com
coexist-tokyo.com

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12-27-12

芸術係数読書会:レイチェル・グリーン「インターネット・アート」を読む 第2回

Rachel Greeneの「Internet Art」の読書会第2回のお知らせです。

アートには、私たち人間と世界との関わりを知覚可能な表現に変化する側面があります。そこに注目すれば、芸術表現の変遷は、人間が世界を把握する枠組み、つまりテクノロジーの変遷に対応してきた歴史として見る事も可能でしょう。現代に生きる私たちと世界との関係はコンピューター、とりわけ1990年代に爆発的に普及し、2000年代には一気に日常生活のインフラにまで発展したインターネットというテクノロジーに大きな影響を受けています。本書は、ネット環境(とその前史としてのディジタルテクノロジーも含む)と、それが生み出した概念やメディアとアートとの影響関係の歴史を広範に扱っています。

読書会では、ナム・ジュン・パイクら初期のメディア・アートは当然の事として、コンセプチュアル・アートからハプニング、シミュレーショニズム、リレーショナル・アートにいたるまでの作品をネットやディジタルメディアが可能にしたテクノロジーとの影響関係において読み解く序章から読み進めます。これまでの読書会同様、スライドを多用して、可能な限り実際の作例を紹介しながら、具体的にイメージしやすい形で進行いたします。

なお、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。

お申し込みはこちらから。

*今回は予約制となっておりますので、前々日18:00以降のキャンセルにつきましては、参加料のお振込をお願いいたします。

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日時:2013年1月18日(金)18:30-20:50
場所:渋谷区神宮前区民会館
*これまでの読書会と会場が異なりますので、ご注意ください。
参加費:学生 600円/一般 1,200円
定 員:7名(要予約)
郵便番号: 150-0011
住  所: 東京都渋谷区神宮前 6-10-14 4F
電話番号: 03-3409-4565
アクセス:
JR 原宿駅 徒歩8分
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅4番出口 徒歩1分
都バス[池86][早81]系統「表参道」停留所 徒歩2分


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11-11-12

芸術係数読書会:アーサー・ダントー「アートワールド」を読む 第3回

*諸般の都合により開催を延期いたします。今回の内容は、まとめ回として実施いたしますのであらためて告知をお待ちください。よろしくお願い申し上げます。

Arthur C. Dantoの「The Artworld」の読書会のお知らせです。

「アートワールド」という言葉は、アーティスト、ギャラリスト、キュレーター、批評家などを含む芸術の制作から受容までの過程を実際に動かしている世界をさす言葉として現在では一般的に使われていますが、この言葉を作ったのが1964年のアーサー・ダントーの「アート・ワールド」という論考です。

この論考でダントーは「アートとは何か?」という問いについて考察します。彼の答えは「それはアートワールドが決めるのだ」というものでした。ここでいう「アートワールド」は芸術の理論が作り出す雰囲気、その歴史的変遷を指します。

ダントーは「模倣論(Imitation Theory)」(プラトン)から、「実在論(Reality Theory)」(ロジャー・フライ)への芸術理論の変遷によってアートの価値判断に「新しさ」という価値基準が導入されたとし、また彼の同時代の作品(ラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズ、オルデンバーグ、とりわけウォーホルの「ブリロ・ボックス」)を取り上げ、それらの作品が「アート」として認められるためにはそのような価値基準とそれが生む雰囲気の変化が必要であったと書いています。アートの価値の基礎付けが、徹底的に制度的であり歴史的なものであることを説き幅広い影響を与えた論考です。

今回は最終回となります。伝統的に芸術の理論として影響力を持っていた「摸倣論(IT)」から、写真の誕生と後期印象派の登場によって新たな芸術理論として要請された「実在論(RT)」への移行、その後生じることとなった現代美術と日常的実在(非芸術)との境界の混乱についての言語的分析を経て、ウォーホルの作品分析に入ります。

読書会ではテクストの改題とともに、テキストで言及されている作品をスライドで紹介しつつ、具体的に検討していきたいと思います。また、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。また、冒頭には前回のおさらいの時間を設けますので、今回から参加の方もご心配無用です。

お申し込みはこちらから。

===
日時:2012年12月2日(日)13:30-17:00
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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11-05-12

芸術係数読書会:ミウォン・クォン「パブリックアートの場所:統合 vs 介入」を読む第3回

*諸般の都合により開催を中止いたします。今回の内容は次回(まとめ回)に合わせて紹介いたします。よろしくお願い申し上げます。

Miwon Kwonの「Sitings of Public Art : Integration Versus Intervention」の読書会第3回目のお知らせです。

引き続きミウォン・クォンの「転々と:サイト・スペシフィック・アートと位置としてのアイデンティティ(One Place After Another: Site-specific Art and Locational Identity)」の第3章をテキストとして取り上げます。ミウォン・クォンは同書で「サイト・スペシフィック」という概念、あるいはこの概念に基づいた芸術的実践の歴史的展開について書いていますが、第3章では特にパブリックアートが取り上げられています。

サイト・スペシフィック・アートは、1960年代から1970年代にかけて現れた制度批判としての芸術実践をルーツとしています。クレイグ・オーウェンスが「作品からフレームへ」で論じたように、その実践はとりわけギャラリーや美術館など制度としての物理的空間に対する抵抗として現れ、次第に都市や郊外の自然など具体的な空間と結びついた表現へ向かいました。

クォンはそのような実践が制度としてのパブリックアート(パブリックアートのムーブメントはいくつかの文化政策に起因する)と結びつき、パブリックアートのあり方を変容させて行く過程をパブリックアートの3つのパラダイム(公共空間に置かれるアート/公共空間としてのアート/公共の利益=関心に関わるアート)の変遷として描き出しています。彼女は二つの失敗したパブリック・アート・プロジェクト(台座のみが今も残されているジョン・エイハーンの彫刻作品プロジェクト、リチャード・セラの「傾いた弧」)の記述からこの章を書き出しており、それがもたらした帰結をきっかけとして、サイト・スペシフィック・アートは具体的な場所との関わりよりも、それを実際に見る人々や作品が置かれる場所で生活する人々とのコミュニティ・スペシフィックな関係により大きく影響されるようになったとしています。

第1回目ではミウォン・クォンの分析によるパブリック・アートの3つのパラダイム(「公共空間におかれるアート(art-in-public-places)」、「公共空間としてのアート(art-as-public-spaces)」、「公益のためのアート(art-in-the-public-interest)」)の紹介と、最初のパラダイム、「公共空間におかれるアート(art-in-public-places)」型のプロジェクトについての考察まで進みました。第2回目は、2番目のパラダイム「公共空間としてのアート(art-as-public-spaces)」型プロジェクトについての考察が展開され、リチャード・セラの「傾いた弧」が、そういったモデルへの抵抗として紹介されました。

第3回目ではセラのケースについての考察が続き、その後、3番目のパラダイム「公益のためのアート(art-in-the-public-interest)」の考察へ進みます。

読書会ではテクストの改題とともに、テキストで言及されている作品をスライドで紹介しつつ、具体的に検討していきたいと思います。また、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。

第3回目となりますが、前回までの概要を会の冒頭に説明いたしますので、今回初めてご参加いただく方もお気軽にお申し込みください。

〔前回までの訳を公開します:PDF形式

お申し込みはこちらから。

===
日時:2012年11月25日(日)13:30-17:00
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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11-05-12

芸術係数読書会:ニコラ・ブリオー「オルターモダン」を読む 第3回

Nicolas Bourriaudの「Altermodern」の読書会のお知らせです。

「Altermodern」はテート・トリエンナーレ2009として開催された展覧会のタイトルであり、同展カタログに巻頭論文として掲載された論考の題名でもあり、またブリオーが提起する2010年代以降の来るべき時代状況の名前でもあります。

ブリオーは「関係性の美学」で後期ポストモダンの時代における芸術表現について論じましたが、2009年の「Altermodern」展の開催時点にはすでにポストモダンも終わり、私たちの生きる世界は新しい時代状況を反映したものになりつつあると考えています。

ブリオーはそれを「Altermodern=別の近代」と呼びます。彼にとって来るべき時代は、近代に生み出された様々な概念装置が新しい形で実装/実践されていく時代なのでしょう。しかしそれは、近代―ポスト近代の流れのように直線的に進行する時間軸での出来事ではなく、まるで別の時間軸で生起するもう一つの世界であるかのようです。

読書会ではテクストの改題とともに、展覧会に出品されたワリード・ベシュティ、マイク・ネルソン、リンゼイ・シアーズ、サイモン・スターリング、パスカル・マルティン・タイユー、タシタ・ディーン、スボード・グプタらの作品をスライドで紹介しつつ、具体的に検討していきたいと思います。こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、英語力はそれほど必要ではありません。

今回は最終回ととなります。テキストを読み進めるとともに参加作家の作品をレビューしつつ、「オルターモダン」という概念の展望について考察してみたいと思います。

第3回目となりますが、前回までの概要を会の冒頭に説明いたしますので、今回初めてご参加いただく方もお気軽にお申し込みください。

お申し込みはこちらから。

事前に下記リンク先について目を通しておいていただければ参考になるかと思います。

芸術係数:「オルターモダン」

〔前回までの訳を公開します:PDF形式

===
日時:2012年11月17日(土)18:00-21:30
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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10-23-12

芸術係数読書会:レイチェル・グリーン「インターネット・アート」を読む

Rachel Greeneの「Internet Art」の読書会のお知らせです。

アートには、私たち人間と世界との関わりを知覚可能な表現に変化する側面があります。そこに注目すれば、芸術表現の変遷は、人間が世界を把握する枠組み、つまりテクノロジーの変遷に対応してきた歴史として見る事も可能でしょう。現代に生きる私たちと世界との関係はコンピューター、とりわけ1990年代に爆発的に普及し、2000年代には一気に日常生活のインフラにまで発展したインターネットというテクノロジーに大きな影響を受けています。本書は、ネット環境(とその前史としてのディジタルテクノロジーも含む)と、それが生み出した概念やメディアとアートとの影響関係の歴史を広範に扱っています。

読書会では、ナム・ジュン・パイクら初期のメディア・アートは当然の事として、コンセプチュアル・アートからハプニング、シミュレーショニズム、リレーショナル・アートにいたるまでの作品をネットやディジタルメディアが可能にしたテクノロジーとの影響関係において読み解く序章から読み進めます。これまでの読書会同様、スライドを多用して、可能な限り実際の作例を紹介しながら、具体的にイメージしやすい形で進行いたします。

なお、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。

お申し込みはこちらから。

===
日時:2012年11月10日(土)18:00-21:30
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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