10-23-12

芸術係数読書会:レイチェル・グリーン「インターネット・アート」を読む

Rachel Greeneの「Internet Art」の読書会のお知らせです。

アートには、私たち人間と世界との関わりを知覚可能な表現に変化する側面があります。そこに注目すれば、芸術表現の変遷は、人間が世界を把握する枠組み、つまりテクノロジーの変遷に対応してきた歴史として見る事も可能でしょう。現代に生きる私たちと世界との関係はコンピューター、とりわけ1990年代に爆発的に普及し、2000年代には一気に日常生活のインフラにまで発展したインターネットというテクノロジーに大きな影響を受けています。本書は、ネット環境(とその前史としてのディジタルテクノロジーも含む)と、それが生み出した概念やメディアとアートとの影響関係の歴史を広範に扱っています。

読書会では、ナム・ジュン・パイクら初期のメディア・アートは当然の事として、コンセプチュアル・アートからハプニング、シミュレーショニズム、リレーショナル・アートにいたるまでの作品をネットやディジタルメディアが可能にしたテクノロジーとの影響関係において読み解く序章から読み進めます。これまでの読書会同様、スライドを多用して、可能な限り実際の作例を紹介しながら、具体的にイメージしやすい形で進行いたします。

なお、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。

お申し込みはこちらから。

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日時:2012年11月10日(土)18:00-21:30
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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10-16-12

芸術係数読書会:アーサー・ダントー「アートワールド」を読む 第2回

Arthur C. Dantoの「The Artworld」の読書会のお知らせです。

「アートワールド」という言葉は、アーティスト、ギャラリスト、キュレーター、批評家などを含む芸術の制作から受容までの過程を実際に動かしている世界をさす言葉として現在では一般的に使われていますが、この言葉を作ったのが1964年のアーサー・ダントーの「アート・ワールド」という論考です。

この論考でダントーは「アートとは何か?」という問いについて考察します。彼の答えは「それはアートワールドが決めるのだ」というものでした。ここでいう「アートワールド」は芸術の理論が作り出す雰囲気、その歴史的変遷を指します。

ダントーは「模倣論(Imitation Theory)」(プラトン)から、「実在論(Reality Theory)」(ロジャー・フライ)への芸術理論の変遷によってアートの価値判断に「新しさ」という価値基準が導入されたとし、また彼の同時代の作品(ラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズ、オルデンバーグ、とりわけウォーホルの「ブリロ・ボックス」)を取り上げ、それらの作品が「アート」として認められるためにはそのような価値基準とそれが生む雰囲気の変化が必要であったと書いています。アートの価値の基礎付けが、徹底的に制度的であり歴史的なものであることを説き幅広い影響を与えた論考です。

前回は、プラトン以来の芸術のミメーシス論からその限界を明らかにした後期印象派の登場(及び写真術の発明)による理論の更新を例に、ある制作物が芸術作品として見なされるかどうかは時代のエピステーメーの総体の変化が関わって来ることが示唆されました。

読書会ではテクストの改題とともに、テキストで言及されている作品をスライドで紹介しつつ、具体的に検討していきたいと思います。また、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。また、冒頭には前回のおさらいの時間を設けますので、今回から参加の方もご心配無用です。

お申し込みはこちらから。

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日時:2012年11月3日(土)18:00-21:30
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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10-08-12

芸術係数読書会:ミウォン・クォン「パブリックアートの場所:統合 vs 介入」を読む第2回

Miwon Kwonの「Sitings of Public Art : Integration Versus Intervention」の読書会第2回目のお知らせです。

引き続きミウォン・クォンの「転々と:サイト・スペシフィック・アートと位置としてのアイデンティティ(One Place After Another: Site-specific Art and Locational Identity)」の第3章をテキストとして取り上げます。ミウォン・クォンは同書で「サイト・スペシフィック」という概念、あるいはこの概念に基づいた芸術的実践の歴史的展開について書いていますが、第3章では特にパブリックアートが取り上げられています。

サイト・スペシフィック・アートは、1960年代から1970年代にかけて現れた制度批判としての芸術実践をルーツとしています。クレイグ・オーウェンスが「作品からフレームへ」で論じたように、その実践はとりわけギャラリーや美術館など制度としての物理的空間に対する抵抗として現れ、次第に都市や郊外の自然など具体的な空間と結びついた表現へ向かいました。

クォンはそのような実践が制度としてのパブリックアート(パブリックアートのムーブメントはいくつかの文化政策に起因する)と結びつき、パブリックアートのあり方を変容させて行く過程をパブリックアートの3つのパラダイム(公共空間に置かれるアート/公共空間としてのアート/公共の利益=関心に関わるアート)の変遷として描き出しています。彼女は二つの失敗したパブリック・アート・プロジェクト(台座のみが今も残されているジョン・エイハーンの彫刻作品プロジェクト、リチャード・セラの「傾いた弧」)の記述からこの章を書き出しており、それがもたらした帰結をきっかけとして、サイト・スペシフィック・アートは具体的な場所との関わりよりも、それを実際に見る人々や作品が置かれる場所で生活する人々とのコミュニティ・スペシフィックな関係により大きく影響されるようになったとしています。

第1回目ではミウォン・クォンの分析によるパブリック・アートの3つのパラダイム(「公共空間におかれるアート(art-in-public-places)」、「公共空間としてのアート(art-as-public-spaces)」、「公益のためのアート(art-in-the-public-interest)」)の紹介と、最初のパラダイム、「公共空間におかれるアート(art-in-public-places)」型のプロジェクトについての考察まで進みました。第2回目は、引き続き2番目のパラダイム「公共空間としてのアート(art-as-public-spaces)」型プロジェクトの考察に進みます。

読書会ではテクストの改題とともに、テキストで言及されている作品をスライドで紹介しつつ、具体的に検討していきたいと思います。また、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。

また、前回までのあらすじ(復習)の時間を読書会冒頭に取ります。また、Facebookの読書会グループでは、前回の資料や翻訳データを共有していますので、第2回目からの参加でも前回の議論をフォローすることができると思います。

〔冒頭部分の訳を公開します:PDF形式

お申し込みはこちらから。

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日時:2012年10月27日(土)18:00-21:30
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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