06-13-13

芸術係数特別講義:新津保建秀「\風景−写真の亡霊」

 
チラシ案03
 

芸術係数では、1960年代以降に書かれ、まだ日本語訳が出版されていない美術に関する論考を中心に取り上げる読書会を継続的に開催しています。この特別講義では、読書会を補完するため、日本国内で注目すべき活動を行っている人々を講師に招き、日本のアートをめぐる未来の言葉を探ります。

今回の講師の新津保建秀氏は、1990年代の終わりから商業写真、建築写真を含む幅広い活動を展開してきました。2000年代に入ってからデジタルでの制作に移行していくにつれ、デザイナー、音楽家、作家、科学者、思想家など様々な分野の第一線で活躍する人々と活発にコラボレーションを行いました。この経験は氏の写真作品のコンセプト・メイキングに大きなフィードバックを与えました。コンピューター・アルゴリズムによるイメージ・プロセッシングやスクリーン・キャプチャなどの手法を導入し、写真につきものの潜像/現像、見る/見られるの二項対立を迂回する氏の作品は、新しいイメージの条件を問うものと言えるでしょう。

今回の講義では「\風景−写真の亡霊」と題し、初期からの氏の活動を振り返ると共に、2012年の個展「\風景+」で取り上げられた作品や思想地図β誌のためのチェルノブイリでの撮影、さらに現在進行中のプロジェクトについて伺います。

ご予約はこちらから

**当日券は17:00より開場受付にて販売いたします。数量が限られておりますのでご了承くださいませ。

当日券のお問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

**コンビニ支払いを選択された皆様へ
チケッティングサイトのPeatixさまより、イベントタイトルの頭に半角の「\」が入っていたため、コンビニ支払いの手続きにエラーが出ていた旨のご報告を受けました。現在はPeatix様に文字を全角にご修正いただき、正常に手続きを進める事が出来るようになりました。エラーによってお手続きが出来なかった皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。まことに申し訳ございませんでした、お詫び申し上げます。
現在はお手続き可能になっておりますので、改めてお手数をおかけする事になってしまいますが、ご予約いただければ幸いです。それでは、よろしくお願い申し上げます。

チラシをダウンロードできます。〔pdf〕
*ご関心をお持ちの皆様、告知にご協力ください。

===
芸術係数特別講義:新津保建秀「\風景−写真の亡霊」
日時:2013年7月6日(土)17:00開場 17:30開演 20:00終了予定
講 師:新津保建秀
進 行:辻憲行
参加費:2,000円(ワンドリンク付き)
*トーク終了後講師を交えて交流会を予定しております。お気軽にご参加ください:参加費 500円(ドリンク代別)
定 員:40名(要予約)
会 場:新宿眼科画廊(地下)
住 所:〒160-0022 東京都新宿区新宿5-18-11
アクセス:
JR新宿駅東口より徒歩12分
地下鉄東新宿駅より徒歩6分
地下鉄新宿三丁目駅より徒歩7分


大きな地図で見る

===
新津保建秀(しんつぼ・けんしゅう)
東京生まれ。映像とフィールドレコーディングによる映像作品の制作を経て、写真家としての活動を始める。自身の作品制作とともに、さまざまな企業、建築、電子音楽、非線形科学、情報デザインなど他領域との共同作業を多く手掛ける。「思想地図β4」(ゲンロン)のチェルノブイリ取材における撮影を担当。また今夏、池上高志(複雑系科学の研究者)、永井一史(KAHUHODODESIGN)との電子書籍の刊行が予定されている。著書に「\風景」(角川書店)、「Spring Ephemeral」(FOIL)、「Rugged TimeScape」(FOIL)、ほか。Web: http://www.kenshu-shintsubo.com/

辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)。芸術係数主宰。

お問い合わせ先:
芸術係数
mail: info@gjks.org

協力:
新宿眼科画廊
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-18-11
tel/fax 03-5809-9949
tel 03-5285-8822
info@gankagarou.com
http://www.gankagarou.com

             このエントリーをはてなブックマークに追加

06-10-13

芸術係数@CS-Lab:「オルターモダンとグローバリゼーション後のアート」

 
alter modern_540
 

日時:2013年6月20日 17:00-
講師:辻憲行(芸術係数)
会場:CS-lab(東京造形大学内)
アクセス:http://www.zokei.ac.jp/smenu/access.html
料金:無料

「オルターモダン」はニコラ・ブリオーによって企画された2009年の第4回テート・トリエンナーレのタイトルであり、同展のカタログに寄せられたブリオー自身の巻頭論文のタイトルでもあり、またブリオーが2010年代以降の来たるべき時代状況に与えた名前でもある。

ブリオーの短い要約によれば、「オルターモダン」を特徴付けるオルターモダニズムとはモダニズムとポスト・コロニアリズムとが総合した思想であり、徹底的にグローバル化した世界においてモダニズムの理想の再構成を目指しつつ 、歴史を単線的にではなく複数の経路としてとらえる見方である。

そして「オルターモダン」展は、この思想のモデルを提供することを目的として企画されたのである。展覧会の出品作品を特徴付けるのは3種類の(空間的、時間的、記号的)ノマディズムであるとされる。参加するアーティストたちは、空間や記号の単独性や固有性を直線的な時間性とは異なる時間性、つまり異なる経路、を経由させることで複数化しようと試みようとしていると言うのだ。そしてブリオーは彼らの作品は、そうした時間、そうした経路を辿る彼らの軌跡が形式化されたものであると定義する。

今回の講義では、サイモン・スターリング、ケイティ・パターソン、トリス・ヴォナ・ミシェル、ダレン・アーモンド、フランツ・アッカーマン、ヨアキム・コースター、レイチェル・ハリソン、ワリード・ベシュティ、スボドゥ・グプタ、パスカル・マルティン・タユー他、参加作家たちの作品の紹介と考察を通じて、オルターモダンとその展望について考察してみたい。同時に、先頃開幕した第55回ベネツィア・ビエンナーレの受賞結果と授賞理由の検討から、それが実際のアートワールドに与える影響についても議論を試みたい。

辻憲行

             このエントリーをはてなブックマークに追加

06-06-13

芸術係数読書会:パメラ・リー「グルスキーのエーテル」を読む

 
写真_mini_540
 

 
Pamela M Lee “Gursky’s Ether”の読書会です。

今回取り上げるテキスト「グルスキーのエーテル」は、史上最高額(430万ドル[約4億円以上])の写真作品で話題となり、7月3日からは国立新美術館で個展が開催される写真家、アンドレアス・グルスキーについての論考です。著者のパメラ・リーは、彼の巨大で隅々までフォーカスの行き渡った強烈に現実的な画面に、「ethereal」(空気のような、霊的な)な特質を見いだします。グルスキーの写真作品が持つこの両義性を読み解くために、彼女はグローバリゼーション、ディジタル技術によるイメージ操作、ベッヒャー夫妻の作品の影響による産業風景への関心、同世代の作家たち(アラン・ゼクラ、トーマス・ルフ、トーマス・シュトゥルートら)との比較という複数の角度からグルスキーの写真作品にアプローチします。

パメラ・リーはスタンフォード大学教授(美術史)。イェール大学を卒業後、ハーヴァード大学で博士号取得。専門は近現代美術理論と批評、特に1960年代および70年代の美術。オクトーバー、アートフォーラムなどへの寄稿多数。主著には「破壊され行くオブジェ:ゴードン・マッタ・クラークの作品」(2000)、「時間恐怖症:1960年代の芸術における時間について」(2006)、「アートワールドを離れて」(2012)など。

読書会ではスライドを多数用意し、具体的な作品のイメージを紹介しながらテキストを読み進めます。展覧会前の予習としてぜひお気軽にご参加下さい。

**今回の読書会は2週連続で行います。特に2回連続での参加が義務ではありませんので。参加できる日程にお申し込み下さい。

第1回のお申し込みはこちら

第2回のお申し込みはこちら

===
芸術係数読書会:パメラ・リー「グルスキーのエーテル」を読む
日 時:第1回=2013年6月22日(土) 14:00-17:00(予約)
    第2回=2013年6月29日(土) 14:00-17:00(予約)  
講 師:辻憲行
参加費:各回1,400円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
**カフェ営業中ですのでドリンクのオーダーをお願いいたします。
定 員:各回10名(要予約)
会 場:EARTH+ GALLERY(アースプラスギャラリー)
住 所:〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
アクセス:
東京メトロ東西線 木場駅3番出口から徒歩7分
東京メトロ東西線/都営地下鉄大江戸線 門前仲町駅1番出口から徒歩10分
東京都現代美術館から東西線木場駅方面へ徒歩10分


大きな地図で見る

===
辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)。芸術係数主宰。

協力:
EARTH+GALLERY
〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17 1F
tel/fax 03-5809-9949
info@coexist-tokyo.com
coexist-tokyo.com

             このエントリーをはてなブックマークに追加

06-06-13

芸術係数読書会:クレイグ・オーウェンス「作品からフレームへ、あるいは、「作者の死」後、生き残るものはあるか?」を再読する まとめ回

 

 

Craig Owensの「From Work to Frame, or Is There Life After “The Death of the Author”?」の読書会まとめ回のお知らせです。

「作品からフレームへ、あるいは、「作者の死」後、生き残るものはあるか?」は、オーウェンスがエイズによって病死した後(1992年)に出版された「Beyond Recognition: Representation, Power, and Culture」所収の論考です。

ここでオーウェンスが注目するのは、1960年代後半から70年代にかけて制作された芸術作品や論考に見られる一つの傾向です。オーウェンスはそれを「作者の死」(バルト)であるとし、それが1970年代以降のアート(ポストモダン・アート)の基本的条件の一つであることを見いだします。

オーウェンスはそれによって浮上することになる読者/鑑賞者が単純に作者の地位を埋めるという考えをとらず、「私たちは、作者が消えた後に残された空白を検証しなければならない。私たちはその裂け目と断層、そして新しい境界線を注意深く検証することによって、その場所を再び埋めなければならない。私たちは、この消滅から生まれた機能の動勢を窺わねばならないのです」というフーコーの立場に同意します。

オーウェンスは、「作者の死」という「消滅から生まれた機能の動勢」が、単に作品の価値判断におけるアーティストの優位性の低下だけを意味するわけではなく、モダン・アートの歴史において抑圧されていた様々な要素の浮上の兆候である、と捉えます。そしてマルセル・ブロータース、ダニエル・ビュレン、マイケル・アッシャー、ハンス・ハーケ、ルイーズ・ローラーなどの作品の分析を通じて、彼らの作品がそうした要素を可視化するためのフレームとして機能しているとみなすのです。

読書会では、テキスト中で取り上げられたアーティストのイメージをスライドで紹介しながら、具体的に議論の内容が理解しやすいように進行いたします。なお、読書会は日本語訳をもとに進めますので、特に英語力は必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。

お申し込みはこちらから。

<参考図書>
ロラン・バルト「作者の死」(『物語の構造分析』所収)

<関心があれば>
クレイグ・オーウェンス「他者の言説」(『反美学』所収)
ミシェル・フーコー「作者とは何か?」(フーコー・コレクション〈2〉文学・侵犯 (ちくま学芸文庫)所収 )

===
日時:2013年6月27日(木)19:45-21:45
講師:辻憲行
場所:戸塚地域センター
*会場をご確認ください
参加費:1,400円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 169-0075
住  所: 東京都新宿区高田馬場2丁目18番1号 5F
電話番号: 03-3209-8001
アクセス:
JR山手線・西武新宿線の高田馬場駅「早稲田口」から徒歩3分
地下鉄東西線高田馬場駅「2番出口」から徒歩3分


大きな地図で見る

===
辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)。芸術係数主宰。

             このエントリーをはてなブックマークに追加

 
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この blog は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。