11-19-13

芸術係数読書会:アートをめぐる1980年代の言葉を読む 131214 オーウェンス、クラウス、フォスター

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回は”Art in Theory 1900-2000″の第7章の第1部”The Critique of Originality”の中から、Craig Owens “The Allegorical Impulse: Towards a Theory of Postmodernism”とRosalind Krauss(extract from ‘The Originality of the Avant-Garde’)を中心に取り上げます。

“Art in Theory 1900-2000″は20世紀美術をめぐるアーティスト、思想家、批評家、美術史家のテキストの一部を抜き出したアンソロジーで、今回取り上げるのは、主に1980年代に書かれた論考を集めた第7章「ポストモダンの思想」第1部「オリジナリティの批判」に含まれる、ボードリヤール、ブルデュー、クレイグ・オーウェンス、クラウス、ハル・フォスター、シェリー・レヴィーン、アート&ランゲージ、バーバラ・クルーガー、ピーター・ハリー、フレデリック・ジェイムソン、ジェフ・クーンズ、ジュリア・クリステヴァらのテキストやインタビューです。

1950年代後半から70年代にかけ、アートの世界は観客の増加、メディウムと流通・消費形態の多様化によって大いに複雑化していきました。美術史的な動向を見ても、ネオダダ、ポップ・アート、ミニマル・アート、コンセプチュアル・アートの後、70年代のアートにはそれらと同じように名指されるような固有名を見つけるのは困難です。

1980年代はそうした流れの後に位置づけられ、何でもありの時代である一方で、シミュレーショニズムやネオ・エクスプレッショニズム(イタリアではトランス・アヴァンギャルディア、日本ではニュー・ペインティングなどと呼ばれました)など、新しい「ism」が生まれた時代でもあります。そして1990年代にアートはグローバル化し、大衆文化との融合が進み、インターネットやコンピューター・テクノロジーの発展もあり、その自明性が大きく揺らぐ事になりました。現在のアートワールドの状況を基礎付けているのは90年代に起きた変化ですが、その前史となる1980年代のアートはどのような思想・社会状況のもと展開され、どのように語られたのでしょうか。そしてそれはどのように1990年代を準備したのでしょうか。この読書会を通してその一端に触れる事が出来ればと思っています。

“Art in Theory 1900-2000″はそれぞれの論考の一部を抜き出してまとめたもので、いわゆる「いいとこ取り」の本です。もっと深く読みたいという方はぜひオリジナルのテキストに当たっていただければと思います。

読書会では基本的にこちらで作成した翻訳をもとに進行いたしますので,英語力はそれほど必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。

お申し込みはこちらから。

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日時:2013年12月14日(土)13:30-16:30
講師:辻憲行
場所:千早地域文化創造館
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)、「ア・ワールド・ピクチュア」展(2013)。芸術係数主宰。

お問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

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11-17-13

芸術係数読書会:マーサ・バスカーク「事業を創造すること−美術館と市場の間の現代美術」第6章を読む 131221

 
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現代アートの議論は実質的に英語でなされています。この読書会では、世界のアートの議論を同じ言語で(読書会では日本語訳を配布しますので、参加者の英語力は問いません)フォローすることを目的として、1960年代以降の、主に未邦訳の英文テキストを取り上げて開催しています。

今回はMartha Buskirkの「Creative Enterprise」の第6章「Mobil Art Service」を取り上げます。

2012年に出版されたこの本は、芸術作品の制作、受容環境の変化をより広く生産、流通、消費形態の変化の中に位置づけ、その上で現代の表現活動を「事業を創造すること(Creative Enterprise)」として考察しようとするものです。

第6章「モービル・アート・サーヴィス」では、特に「関係性の美学」やリレーショナル・アート以降の社交場としてのアート、さらに言えばサーヴィス業としてのアートについて、第6回カリビアン・ビエンナーレをその最もラディカルな例として取り上げ、考察を始めます。アーティストのマウリツィオ・カテランとキュレーター(ジューイッシュ美術館)のイェンス・ホフマンがディレクターを務めたこの国際展は当時のグローバルな広がりを見せつつあったビエンナーレ/トリエンナーレ型の大規模国際展の事業形態をシミュレートした結果、作品のない展覧会として開催され大いに物議を醸すことになりました。

バスカークはそうした傾向に批判的な目を向けつつ、同時にそれを不可避的な現代美術の前提として受け入れ、ある種のオルタナティブな作品のあり方を見いだすため、様々な展覧会を含む芸術実践について考察しています。昨年出版の書籍ですので、取り上げられている事例も新しく、10年代以降のアートの方向性を知るヒントを得ることができるテキストになっています。

前回の開催から時間が経っておりますので、前回までの簡単なまとめを行った上で進めたいと思います。これまでにはニコラ・ブリオーの「関係性の美学」に対するランシエールやビショップの見解についても取り上げています。

読書会ではこちらで作成した翻訳をもとに進行いたしますので,英語力は必要ではありません。テーマに関心のある方のお気軽な参加をお待ちいたしております。また、ご参加いただいた方はFacebookの読書会グループに登録させていただきますので、そちらで翻訳やスライドなどの資料を共有いたします。

マーサ・バスカーク(Martha Buskirk)
モンセラート美術大学教授。1994年から現職。2005年から2013年までMITの客員研究員。近著に現代における物質と作家性のあり方の変容について考察した「現代アートという不確かな対象」(2003, MIT Press)。その他の著作に「デュシャン効果」(1996, MIT Press)、「傾いた弧の破壊:ドキュメント」(1990, MIT Press)など。

お申し込みはこちらから。

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日時:2013年12月21日(土)13:30-16:30
講師:辻憲行
場所:あんさんぶる荻窪 第一会議室
*会場をご確認ください
参加費:1,500円 *当日学生証の提示で500円キャッシュバックいたします。
定 員:10名(要予約)
郵便番号: 167-0051
住  所: 東京都杉並区荻窪5-15-13 1F
電話番号: 03-3398-3191
アクセス:
JR 荻窪駅西口下車 (南側) 徒歩3分
東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅西口下車 徒歩3分
都バス・西武バス 荻窪駅下車 南口徒歩2分


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Photograph by Yuichi Kobayashi

講師=辻憲行(つじ・のりゆき)
1970年生まれ。キュレーター/翻訳。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にてチーフ・キュレーターとしてレジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営を行う。2008年から2010年まで東京都写真美術館学芸員。主な企画展(共同企画も含む)は、「アート・イン・ザ・ホーム」(2001)、「チャンネル0」(2004)、「トランスフォーマー」(2005)、第1回/第2回恵比寿映像祭(2009/2010)、藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013)。芸術係数主宰。

お問い合わせ:
芸術係数
info@gjks.org

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