08-23-12

キャロライン・クリストフ=バカルギエフ(Documenta13ディレクター):インタビュー

“Interview with Carolyn Christov-Bakargiev (English)″に日本語字幕を付けました。
翻訳は辻憲行 (twitterID=nori_1999)
芸術係数(http://gjks.org)
元の動画はこちら

ドクメンタ13のディレクター選出直後の頃のインタビュー(04.12.2008)と思われます。

〔字幕〕
インタビュアー:バカルギエフさん、ドクメンタを監督する
魅力とは何でしょうか?

キャロライン・クリストフ=バカルギエフ:ドクメンタを組織することを素晴らしい
チャレンジにしているのは、もちろん、意義深い活動を探求するための時間が
与えられることです。
それは極めて断片化された日常の時間の速度とは全く異なるものです。
そしてもう一つ素晴らしいのは、世界中の最も興味深いアーティストや精神
の持主と関わる機会が与えられることです。
そして彼らとともに、アートワールドと観客の双方にとって意義
深いプロジェクトを作り上げるのです。
アーティストや知識人には極めて重要な役割があるのですから。

インタビュアー:これまでのドクメンタはご覧になりましたか?

バカルギエフ:ええ、可能な限り全部見てきましたよ。
シュネッケンブルガーが二度目に監督したドクメンタ8以降はすべて見ました。

インタビュアー:カッセルについてはどの程度ご存知ですか?

バカルギエフ:いい質問ですね。
どの程度カッセルを知っているかという質問は、
私がどれほどわずかしかカッセルのことを知らないかを答えるものですから。
私自身、カッセルについて知っていることはわずかだと感じています。
私はドクメンタが開催されるたびにカッセルを訪れてきたわけですが、
それは私のカッセルについての知識や体験が、
カッセルの日常生活からは遊離したものであることを意味しています。
とはいえ、コミッティーとのミーティングのためにカッセルを訪問することは、
たくさんの時間を持つ特権を与えてくれました。
もちろん他のディレクター候補者も同じですが…
ともかくその時間は、より…
私が間接的にしか知らなかったことを、つまりこの街が経験したとてつもない
困難を、理解する助けになりました。
五〇年代以降に建てられた、いわゆる新しい建築物は、
巨大なトラウマによって生み出されたものなのです。
そしてそのトラウマは不在の状態において私たちの眼前に現れているのです。
私はこれからそのトラウマについて理解していこうと考えていますし、
それについてより深く考察していくつもりです。

インタビュアー:何が委員会を説得する要因になったとお考えですか?

バカルギエフ:私は彼らを説得したわけではありません。
私は私自身の考えを主張しただけです。
私は人生の中で、一度でも誰かを説得しようとしたことはありません。
誰かを説得しようとすることに関して、私は政治的に反対します。
ドクメンタを監督する人物はオープンであるべきだと考えますが、
ディレクターは何らかの主張をしなければならないでしょうし、
彼らは私の主張に賛同してくれたのだと思います。

インタビュアー:大臣は花火が見たいと言って、あなたが
花火を取り入れるのを期待していますが、
今回のドクメンタに私たちはどんな期待をしたらいいでしょうか。

バカルギエフ:私の髪は縮れ毛ですから、ちょっと花火に似ているのかも
しれませんね。
それはさておき、私が期待しているのは、あくまでも期待ですが…
多くの来場者にとって魅力ある展覧会になること、
そして様々なレベルで意義深い展覧会になることです。
感覚的にも、精神的にも意義深い展覧会を作りたいのです。

インタビュアー:最後の質問です。十三という数字はあなた
にとって何か特別な意味を持ちますか?

バカルギエフ:十三はとても奇妙な数字よね。
いくつかの文化では、それは不吉な数字とされています。
私は一般的に思われているのとは逆の考え方をするので、
幸運だと思っています。

インタビュアー:わかりました、ありがとうございました。

バカルギエフ:どうもありがとう。

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