09-06-12

芸術係数読書会:ミウォン・クォン「パブリックアートの場所:統合 vs 介入」を読む

Miwon Kwonの「Sitings of Public Art : Integration Versus Intervention」の読書会のお知らせです。

今回取り上げるテキストはミウォン・クォンの「転々と:サイト・スペシフィック・アートと位置としてのアイデンティティ(One Place After Another: Site-specific Art and Locational Identity)」の第3章になります。ミウォン・クォンは同書で「サイト・スペシフィック」という概念、あるいはこの概念に基づいた芸術的実践の歴史的展開について書いていますが、第3章では特にパブリックアートが取り上げられています。

サイト・スペシフィック・アートは、1960年代から1970年代にかけて現れた制度批判としての芸術実践をルーツとしています。クレイグ・オーウェンスが「作品からフレームへ」で論じたように、その実践はとりわけギャラリーや美術館など制度としての物理的空間に対する抵抗として現れ、次第に都市や郊外の自然など具体的な空間と結びついた表現へ向かいました。

クォンはそのような実践が制度としてのパブリックアート(パブリックアートのムーブメントはいくつかの文化政策に起因する)と結びつき、パブリックアートのあり方を変容させて行く過程をパブリックアートの3つのパラダイム(公共空間に置かれるアート/公共空間としてのアート/公共の利益=関心に関わるアート)の変遷として描き出しています。彼女は二つの失敗したパブリック・アート・プロジェクト(台座のみが今も残されているジョン・エイハーンの彫刻作品プロジェクト、リチャード・セラの「傾いた弧」)の記述からこの章を書き出しており、それがもたらした帰結をきっかけとして、サイト・スペシフィック・アートは具体的な場所との関わりよりも、それを実際に見る人々や作品が置かれる場所で生活する人々とのコミュニティ・スペシフィックな関係により大きく影響されるようになったとしています。

読書会ではテクストの改題とともに、テキストで言及されている作品をスライドで紹介しつつ、具体的に検討していきたいと思います。また、こちらで翻訳したテキストを使って進行いたしますので、参加にあたって英語力はそれほど必要ではありません。

〔冒頭部分の訳を公開します:PDF形式

お申し込みはこちらから。

===
日時:2012年9月29日(土)18:00-21:30
場所:千早地域文化創造館
参加費:学生 500円/一般 1,000円
郵便番号: 171-0044
住  所: 東京都豊島区千早2-35-12
電話番号: 03-3974-1335
アクセス:
地下鉄有楽町線・副都心線 千川駅下車 3番出口 徒歩約7分
国際興業バス「要町3丁目」バス停下車 徒歩約7分


大きな地図で見る

             このエントリーをはてなブックマークに追加



 
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この blog は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。