12-28-10

[予告]「33歳からのマルセル・デュシャン」という勉強会をやります。(2月から)

1887年に生まれたマルセル・デュシャンは1920年に33歳になりました。その3年後の1923年、36歳の年に「大ガラス」の制作を途中で放棄して、デュシャンは「沈黙」し、創作活動から引退、チェスにのめり込んで行ったと言われています。実際にはその後もちょくちょくドローイングなどを制作していたり、こっそり「遺作」を作っていたりしていたので、「沈黙」というのはいささか大げさに脚色された表現です。そのため後にボイスから「デュシャンの沈黙は過大評価されている」と言われたりしました。

ともあれ、「遺作」はデュシャンの死後に新作として発表されたわけですから、定義上、「沈黙」という表現とは裏腹にデュシャンは死ぬまでアーティストだったわけです。とすると、デュシャンは1968年に81歳で亡くなっていますので、作家としてのキャリアは1923年以降の方が全然長い。

この勉強会では、1923年の「大ガラス」の放棄に先立つ1920年、ソシエテ・アノニムやローズ・セラヴィが生まれたデュシャン33歳の年を起点にして、デュシャンの「沈黙」の中身を「過大」でも「過小」でもなく、ありのままに見ていきたいと思います。そして、一般的な意味での作品制作に限られないその間のデュシャンの活動は、現代のアーティストたちの創造行為を読み解く大きなヒントになると思っています。

勉強会とはいえ、これまでの「関係性の美学」の勉強会と同じく、辻憲行(芸術係数の中の人)のスライドトークという形式で進めますので、特に予習とかは求めたりはしません。ですが、何らかのフィードバックがあると嬉しいので、いろいろツッコミとか質問があると嬉しいです。

というわけで、今後とも芸術係数をよろしくお願いいたします。

辻憲行のtwitter ID=nori_1999

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